加工技術情報 (VA/VE)

綾目ローレット加工とは
綾目ローレット加工（Diamond Knurling）は、表面に対角線状の溝を形成することで、ダイヤモンド形状の模様を作り出す加工方法です。この模様は滑り止め効果が高く、工具や機械部品などで広く使用されます。

加工方法
材料の選定:
一般的には、鋼、アルミニウム、真鍮などの金属材料が使用されます。材料の硬度や性質に応じて、適切なローレット工具を選定します。

旋盤の準備:
旋盤のチャックに材料をしっかりと固定します。材料が適切に固定されていることを確認します。
回転速度（RPM）と送り速度を設定します。通常、低速で行うことが推奨されます。

ローレット工具の取り付け:
ローレット工具（綾目ホイール）を旋盤に取り付けます。
工具が材料表面に対して正しく位置合わせされるようにします。通常、2つの工具を使用して対角線状の溝を作成します。

加工の実行:
旋盤を回転させ、ローレット工具を材料にゆっくりと押し付けます。
工具が材料に適切な圧力で接触し、溝を形成するまで進めます。
工具を材料表面に沿って移動させ、交差する対角線状の連続模様を作成します。

工具の種類
ダイヤモンドローレットホイール: 交差する対角線状の溝を形成するための工具。通常、2つのホイールをセットで使用します。
切削型ローレット工具: 素材を切削することで溝を形成するタイプの工具。より高精度な加工が可能です。

綾目ローレット加工の実際の応用例
工具のグリップ部分: 滑り止め効果を持たせるため。特に、ドライバーやハンマーなどのハンドツールで広く使用されます。
機械部品の接触面: 接触面積を増やし、摩擦を増加させるため。特に、高トルクを必要とする部品で使用されます。
装飾目的: 製品の外観を向上させるため。高級感を持たせるためのデザイン要素として使用されます。

綾目ローレット加工は、旋盤加工において重要な技術の一つであり、適切に行うことで製品の機能性と美観を大幅に向上させることができます。この加工技術は、多様な応用分野で非常に有用です。

＜加工実績＞